接客業で大切なこととは突き詰めるとどうなる?!
こんにちは、まやっぴーこと三浦真弥です。
「接遇」という言葉はここ数年で広がった言葉ですが、接客と接遇の違いがあるのご存知でしょうか?!
イメージとしては接客とは「必要最低限のサービス」のことをいいます。
接遇とは「プラスαの接客」になります。
なくてもいいのですがあると更に良いサービスのことを接遇といいます。
例えばアパレル業界でした、何か買われた時にレジでお会計をし「ありがとうございました」というのは接客になります。
さらにプラスαで購入したものを出口まで持って差し上げ「お買い上げありがとうございました。またのご来店をお待ちしております。」という言葉を添えてお見送りする。
これは接遇になります。
このように接客と接遇というものは違いがあるのですが、これらを含めたものを「おもてなし」と言います。
今回はこの接客を「おもてなし」と捉えて世界でも水準の高い接客をしている日本独自の接客を考察することにより、なぜこのような精神が生まれたのか、そこから見えてくる接客をする上で大切なものは何かということを書いてみたいと思います。
まやっぴー
接客をやっていてお客様の反応が気になる。
接客をやっていてお客様の反応が気になりますね。
横柄なお客様がおられたり、クレームを言われたり、何か気分を害されて突然帰ってしまわれたり、などなどふと接客してて言動や行動が裏目て出てしまったりということが起こるものです。
そんな中でいったい大切なことってなんなんだろう・・・・
そう感じることもあると思います。
この世は陰陽両面が存在します。
何事にも光があれば影も存在します。
その陽陰のメリハリが物事を高め洗練させていきます。
ちょっと立ち止まり「接客業で大切なこと」を見直してみましょう。
よく言われる接客で大切なこととは
・笑顔が大切
・思いやりが大切
・相手の立場に立った考え方
・お客様目線
・聞き上手
・身だしなみが大切
・清潔感が大切
などなどこれらは接客業では必ず言われるキーワードですね。
ではもう少し違う角度から考えてみましょう。
これらはお客様に対してどのような行為になるのでしょうか?!
笑顔や思いやり、お客様目線で接客することによって、お客様はどうなるのでしょうか?!
接客されることでお客様は何かを得ている。
笑顔で接せられると感じのいい印象を受け取ります。
思いやりで接しられると暖かいものを受け取ります。
このように接客される側は何かを得ています。
ということは接客とは「与える」ということに通じます。
細かいことを言うと飲食店でオーダーしたものを運ぶということは「接客」になります。
プラスαのサービスをすること、つまり笑顔で「ごゆっくりお楽しみくださいませ」などの言葉を添えたりすることを「接遇」と言います。
この接客と接遇を合わせると「おもてなし」となります。
ここではこの接客を「おもてなし」として話しをします。
「おもてなし」は対価を求めない喜びや満足感を与えるものです。
先ほど書きましたがつまり「与える」ということになります。
しかも対価を求めないということは「与えっぱなし」にする。
ということです。
よく言われる接客で大切なこととはなんでしょうか?!
この「与える」ということを基軸に考えられていることが分かります。
では何を与えているのでしょうか?!
これは物やお金ではなくその「心」ということになります。
安心や安らぎ、明るい気持ちや満足感などを与えるということになります。
自分のその行為で相手に何かを与えるのかということが「おもてなし」ということになるわけです。
この「何か」というものは「誠意」と言ってもいいですね。
では接客を受けた人たちが何を感じているのか、海外の方々の反応を元に見ていきましょう。
日本の「接客」は海外の人がびっくりすることばかり
日本人は当たり前と感じていることは海外からみると凄いと感じることが多いようです。
この「与えっぱなし」の精神が生んだサービスが海外からみるとものすごいことなのです。
海外の方が凄いと思うこと。
・ローカル線で車椅子の人を降りる時に降車口で待ち構えサポートする。
・買い物袋を持って出口まで送ってくれる。
・購入した服を綺麗に畳んでラッピングしてくれる。
・バスに乗った時に乗客が座ってから発進してくれる。
・コンビニでも丁寧な対応をしてくれる。
・電車のダイヤが守られている。
・ビジネスホテルのフロントでもとても親切。
・困っていると声をかけてくれる。
・レストランでお水とおしぼりがただで出てくる。
などなど挙げればきりがありまりません。
これらは日本人にしてみたら普通のことかもしれません。
しかし海外に行かれた方ならわかりますが、これらのサービスはそれなりのところに行かなければ手には入りません。
海外ではサービスは買うものという感覚があります。
ホテルでそれなりのサービスを受けようと思えば、高級ホテルにでも行かなければレベルの高いサービスは受けられません。
電車でもそうです。
グリーン車や特別車両にでも乗れば乗客に対してのサービスもよくなります。
しかしローカル線では乗客を目的地まで運ぶということが、サービスになるのでそれ以上は望めません。
なので山手線などで駅員さんが、車椅子の乗客に対してサポートする光景は海外の方からみれば感動ものなのです。
このような海外から見ても突出した「おもてなし精神」があるのが日本です。
ではこのような精神はどこから来るのでしょうか。
「道」にそのルーツを見る
日本には独特の考え方があります。
それは「道」という考え方です。
茶道、華道、武道、神道など全てを道にして極めようとします。
道とは術が法となり道となっていきます。
武術が武法となり更に武道となって行くわけです。
よく「道に反する」と言いますがこの道とは何を指すのでしょうか?!
その行動を起こす根幹の「精神」だということです。
「おもてなし」について精神を考えていくと武士道に通じて行きます。
武士道は男性の世界です。
女性は何があるでしょうか?!
茶道や華道は女性が習うものです。
この茶華道の精神はまさに「おもてなし」の精神です。
なのでこう思います。
「おもてなし」こそ女性が極めるべき「道」であると。
「おもてなし道」というものがないのが残念です。
そこで「接客で何が大切なのか」と考えていくことが「道」であると思います。
では「道」は精神であると書きましたがどのような精神が「おもてなし」になったのでしょうか?!
「おもてなし」の根幹をなす精神とは
日本人に脈々と流れる精神はどこから来るのでしょうか。
武士道からくる道徳観や倫理観から生まれてきたのではないでしょうか?!
武士道の精神はどのような精神だったのでしょうか?!
「仁、義、礼、智、信、忠、誠」からなる考え方が精神となっております。
この精神をざっくりいうと「己を律し、周りに恥じず、先のことを考え今を生きる。」このような感じになるのではないかと思います。
とても美しい生き方が示されているわけです。
では「接客」で必要な考え方はどの部分でしょうか?!
・恥じない行動。
・先のことを考える。
ではないでしょうか?!これを実現させる精神とは何でしょうか?!
私はこう思います。
「利他の精神」と「奉仕精神」だということです。
利他の精神とは自分以外の他者を思いやる精神のことです。
奉仕精神とは見返りや対価を求めない尽くす精神です。
これらの精神があればこそ笑顔を作れたり、暖かい声をかけることができたりすると思いませんか?!
「接客」とはこれらのことが集約された結果として出て来るものです。
お客様からありがたい言葉を伝えられれば素直に受け取ればいいと思います。
またクレームを頂いたら先を考えた対応をすればいいと思います。
そして自分を高める試金石にすればいいのです。
身なりを整え、言葉遣いを学び、いい笑顔を作れるようにする。
これは全て利他の精神からくる行動だと思います。
この日本には世界に誇れる「おもてなし」という精神があります。
この無形の価値を理解し体現できるのが日本人だと思います。
ちなみに海外の労働者を使っている知人が言っておりました。
お客様に対して「笑顔で愛想よく接してください」と要求した時にこのような答えが返ってきたそうです。
「それは契約の時に私の仕事としてなかった」と言ったそうです。
根本的に考え方が違うようです。
おそらくこの記事を読んでくれた方の多くはこの内容を理解して下さるのではないでしょうか?!
ぜひ「接客で大切なこと」とは「奉仕の精神」と「利他の精神」で「与えっぱなしにする」このようなことを心がけていただければと思います。
まとめ
接客でお客様は何を得ているのか?!
接客されることによってお客様は安心や満足感を得ている。
接客する側は接客することによって、お客様に「与えている」
「おもてなし」とは対価を求めない喜びや満足を与える。
つまり「おもてなし」とは「与えっぱなし」ということ。
何を与えるのか?!
物やお金ではない「心」を与えている。
これを「誠意」とも言える。
海外から見た日本の「おもてなし」
日本にこられた海外の方々は日本の「おもてなし」を目の当たりにして驚いている。
日本にいると気がつかないが、海外からみるとそのそこに「おもてなし精神」が存在している。
「おもてなし精神」はどこからくるのか?!
日本には何事にも「道」が存在している。
日本人の精神の根底にはこの「道」の考えがある。
特に武士道精神が今の道徳観や倫理観に強く影響している。
武士道の精神とは
「仁、義、礼、智、信、忠、誠」という考えが根底にある。
これは要約すると「己を律し、周りに恥じず、先のことを考え今を生きる。」といえる。
接客では特に必要なことは
・恥じない行動
・先のことを考える
この二つを支える精神とは「奉仕の精神」と「利他の精神」である。
接客業で大切な精神とは
接客業で大切なことはとは「恥じない行動」と「先のことを考える」ことである。
そしてお客様に対して何をするかいうと「与えっぱなし」の接遇ということになる。