接遇とは医療現場でどうあるべきか?!2つの精神と2つの心得
こんにちは、好印象&チアーアップアドバイザーの三浦真弥です。
接遇は、人が持っている最高のスキルの一つではないでょうか?!
「人の気持ちを察して、今のその人にとって最善の施しをする」
これは、経験やスキルはもちろんですが、接遇を行う人の人格の高さまで現れてしまいます。
治療という技術を施す、医療現場において、この接遇こそが、患者さんを救う手段の一つであることは間違いありません。
時に命を預かる医療現場において、接遇はどうあるべきなのか話したいと思います。
三浦 真弥
医療とサービス業の違い
医療にも、サービス業にも接遇が必要です。
しかし、医療とサービス業では決定的に違いがあります。
サービス業はサービスそのものを提供し、その対価としてお金を頂きます。
医療の場合は、商品は治療になります。
この治療という、特殊技術に価値があるわけですね。
いわば、サービス業は接遇そのものが商品となります。
なので、接遇が出来ていないと商品価値が下がり死活問題になります。
医療においては、治療がありきなので、つい最近まで接遇は二の次でした。
しかし、ネットが普及し、簡単に情報が共有できる今では、医療においても接遇が重要視されています。
つまり、いい治療は接遇によって更に引き立つということです。
医師の世界は、職人の世界に似ております。
コミニケーションスキルの前に、治療技術が必須だからです。
しかし、病院が林立する中で、差別化する唯一と言っていい方法は「接遇」になります。
病院も競争にさらされている今、接遇は当たり前の時代になっております。
接遇と向き合う
「接遇」の根本は何かというと、道徳心になります。
これは、育った環境、人種、価値観などで形成されます。
思想と向き合うことになります。
私は、日本人であれば、接遇で是非知っておいていただきたいことが2つあります。
その2つとは
◇三方よし
◇名こそおしけれ
この2つになります。
三方よしとは
三方よしとは三大商人の一つ、近江商人の精神です。
三方とは
・自分
・相手
・周囲
になります。
商売をする中で、利益を上げなくてはなりません。
利益を上げるということが、「自分よし」ということです。
そして、対価を支払った相手も満足のいくものにするということです。
これが「相手よし」ということです。
「周囲よし」というのは評判になります。
ネットの世界で言えば、お店のレビューなどがそれに当たります。
名こそおしけれとは
武士道の根本精神になったと言われております。
かつて、鎌倉時代の坂東武士と言われた武士達は、未開の土地に入って土地を耕し営んでおりました。
その背景には、新しく開墾した土地の所有が認められたからです。
そのような中で、坂東武士達は新参者として新しい土地に入っていくにあたり、現地の村人の手本となる行動をとることに重きをおきました。
その精神が、「自分の名にかけて、恥じない行動を取ろう」ということで「名こそおしけれ」という精神ができたのです。
接遇を行う上で、この2つの精神があれば充分です。
この2つの精神を知っているだけと、実践出来ているのとでは天と地ぐらいの差があります。
思い浮べて下さい、この2つが実践出来ている人って思い浮かびますか?!
なかなか青年君子は存在しないものですね。
接遇を実践する上で大切な2つの心得とは
接遇は道徳心が土台となると話ました。
しかし、出来ている人はそうそういません。
ではどうしたらいいのでしょうか?!
2つの心得を紹介しますね。
1、足りない存在であると自覚し、まだまだ成長できると前向きに捉える。
2、人の長所を見る。
まだまだ足りないところがあるということは、それだけ伸びシロがあるということです。
現状に満足することなく、もっと上を目指そうという前向きの考えが大切です。
そして、人に対して求めるのではなく、自ら実践し模範となることが大切です。
人に対しては、長所を見る努力をして下さい。
そして、10人の人がいたとしたら、10人の長所を自分も真似ようとすれば、その10人の中で一番長所を持った存在になれるのです。
でも、もし10人の短所ばかり気にしていたとしたら、いつの間にか10人の中で一番短所の多い存在になりかねないのです。
人の長所を見るメリットはもう一つあります。
それは、人の長所をみつけられる人は、自分の長所も見つけやすくなります。
これは、自己認知と言って、自分をどれだけ受け入れるかということにつながります。
自己認知の強い人は、自分の長所を伸ばせる人なのです。
是非、接遇というテーマに向き合う時に、今話した2つを心得として実践してみていただければと思います。
まとめ
接遇とは人ができる最高のことかもしれません。
そして、誰にでも出来ることですね。
アメリカの調査で面白いデータがあります。
それは、「人は豊かになるほど、いじわるになる」という統計です。
貧しい思いや、苦しい思いをしていると、自然と優しさが湧いてきます。
先ほど、人の長所を観れる人は、自分の長所も観れると話しました。
これに似ているように思います。
苦しい思いをすると、人の痛みも判るし、自ずと慈悲深くなるのかもしれません。
しかし、豊かになっていくと、その苦しいことも忘れて、人の痛みよりももっと富を求めようになるのかもしれませんね。
豊な時代にあり、この心の豊さを意識的に発揮していく必要性を感じます。
接遇を実践する時に、心の豊さを忘れずにいようというのは私の戒めでもあります。
接遇の本質は、「人とのコミュニケーションを円滑に行い、よりよい関係を築くために実践する」ということを忘れずに実践したいものですね。
日夜、医療現場で時に命に向き合い、人を救うという医師の皆様に敬意を表します。
そして、より良い患者さんとの関係を、構築するためにこちらのブログが少しでもお役に立てれば幸いです。
質問や聞いてみたいことがあれば是非コンタクトとってみて下さい。